和装を引き立てるアクセサリー。着物にモダンをどう取り入れるか。

お着物を着てお出かけする時、「着物のときにジュエリーはどうしたらいい?気をつけることは何?」と思うことはありませんか?

今回は「和装に合うアクセサリーの選び方」や「伝統とモダンを調和させたジュエリーの着こなし」について私なりに思うことをお伝えしていきます。

【書いている人】
憧れだったジュエリーに携わりたいという想いから、日本宝飾クラフト学院ジュエリー制作やデザインを学び、2022年からジュエリーショップSAFONをスタート。
着物歴20年以上、着物のルールや格や、着物そのものの知見がある友人との出会いをきっかけに、着物の初心者として少しずつ着物生活をエンジョイ中。
現在は呉服屋さんや着物を日常に着こなす方々と交流もあり、その中から学んだり感じたジュエリーと着物との付き合い方を提案していきます。

目次

和服に合うアクセサリーの選び方とは?

着物を日常的に着るひとは、
「和服に合わせるアクセサリーを選ぶためには、 まずは『そのシーンに相応しいか。』から考えることがポイント」
と言います。

具体的には、次の3つのシーンのどれに当てはまるかを考えるそうです。

  1. 冠婚葬祭
  2. 観劇やイベント
  3. お祭りや街歩き

そして、それぞれのシーンに応じたアクセサリーの選び方を理解しておくことで、
「和服の魅力を最大限に引き立てつつ、マナーにも配慮したスタイル」ができます。
今回はその中でも、私自身のシーンとして一番多い、1と2、オシャレ着として着物を着るカジュアルなシーンに関してご紹介いたします。

演劇や食事会など

着物を着てお出かけするシーンとして比較的多いのが、歌舞伎鑑賞や、美術館、素敵なレストランでの食事など、日常のカジュアルな場面だと思います。

和服を日常的に着る方達は「ドレスコードはなく、自分らしいスタイルを表現するチャンス。
自由度も増してきているから、和服を引き立てるアクセサリーを楽しむ」というスタンスのようです。

そして、「和服を引き立てるアクセサリーとして、次のような組み合わせもアリ」と教えてくれました。
 
【指輪】
 シンプルで平面的なデザインが和服に馴染みます。ゴールドやシルバーを素材とする、宝石がないものが合わせやすいです。

【ピアス・イヤリング】
 揺れるタイプや大ぶりなものよりは、小さめで耳に沿う形のものが使いやすいでしょう。
 イヤーカフなら和服に合うデザインが選びやすいです。一粒パールのピアスをしている方もよく見かけます。

【ネックレス】
 和服の襟元の美しさを活かすために、個人的には何も付けない方がコーディネートしやすいと思っています。
 今は和洋ミックスでブラウスと合わせているコーディネートもみかけます。そういう場合はネックレスも合いそうですね!

【時計・ブレスレット】
 隠れがちなアイテムになるため、控えめなデザインでたまに見え隠れする程度が自然な装いになります。
 とはいえ最近ではアップルウォッチをつけている方もたくさんみかけます。

街歩きなどの日常使い

演劇や食事会は洋服でも綺麗めな装いをすることが多いですが、ショッピングなどの街歩きやお花見、お祭り、散歩などの日常シーンでは、より自由にアクセサリーをつけている方が多いです。
ただ、正絹やアンティークなど繊細な素材を身につけるときは、あまり生地を傷めるようなジュエリーはつけない方がいいと思っています。
生地が痛む心配がある(又はわからない)ときやレンタル着物なら、立体的で引っかかりやすいアクセサリーは避けたほうが無難かもしれません。

【指輪】
 シンプルなデザインに少し遊び心を加えたものを選ぶと、着物の柄との相性が楽しめます。
 ピアス・イヤリング:自由に選べますが、和服とのバランスを考えると、シンプルなデザインが合わせやすいでしょう。
 浴衣の時期は、浴衣に合わせた個性的なジュエリー(例えば鮮やかな花柄に大ぶりのリング、かっこいい浴衣にごつめのシルバーリング)などつけているオシャレな方もたくさん見かけます。

【ネックレス】
 個人的には襟元のや衣紋の見せ方が好きなので、ネックレスはつけないほうが好きです。
 浴衣の時に華奢なネックレスをつけている方がいて、それは素敵だなと思った記憶があります!

【時計・ブレスレット】
 七分袖など丈が短いものなら、ワンポイントとしてつけることができます。例えば、シンプルな柄の着物なら細めの大人しいデザイン、華やかな浴衣なら選べる選択肢は広くなるでしょう。

【髪留め】
 ゴールドやシルバーを基調としたものが、昔ながらのイメージにも合って、和服との相性が良いです。

和装のアクセサリーは、これからも進化していくでしょう。
和洋ミックススタイルや自由に着物を楽しむ方が増えている今、ジュエリーもより自由に楽しめる時代が来ています。

金や銀は和装にあう素材

和服に合うジュエリーとして、素材選びも重要です。
浴衣や夏着物の時期は、白い輝きが魅力の銀 (シルバー) 素材が見た目にも涼しくおすすめです。
またゴールドは、昔から装飾に金箔が使用されてきたとおり伝統的な素材でもあるので、和服との相性が良い気がします。

現在ではK18だけでなく、K10やK9を用いたデミファインジュエリーも多くのブランドで展開されつつあります。
K10はK9は単に廉価な金ではなく、しっかり金の良さもありながら柔らかな色味のイエローゴールドで、肌馴染みも良いので着物とも相性がよいコーディネートが可能になります。

控えめなジュエリーは「目立たない」と感じるかもしれませんが、そのシンプルさが魅力を生み出せます。
和服の美しさを引き立てるだけでなく、普段着の洋服に合わせても自然に溶け込みます。
さらに、他のジュエリーと重ねてレイヤーしやすいため、組み合わせを変えることで常に新鮮な印象を演出できます。

和装にも合うおすすめのジュエリー

それでは、SAFONの中で私がお着物の時にもよく使うジュエリーをご紹介します。
※基本的には街歩きや食事などカジュアルシーンを想定しています。

【ピアス/イヤカフ】
・Basic Earcuff
シンプルで耳に沿うさりげないさが、着物の良さを邪魔せずに耳元でのアクセントになってくれます。
イヤリング派さんにもおすすめ。

・Chouchou Earcuff
手でつけたテクスチャーが特徴の手仕事を感じるデザイン。有機的なデザインなので、同じく手仕事が光るお着物との相性も良いです。

・Silver ball stud earrings
ころんと可愛いシルバー製のボールピアスです。
耳に沿った全方位で丸く見える形で、銀ならではの白い輝きはとにかく涼しげ。実際浴衣などの時につけていたら、いろいろな方に褒めて頂きました。

・K10 Garnet Heart Earrings
小さなハート型のレッドガーネットをあしらったピアスです。
さりげなくワンポイントにできます。

【リング】
・K10 / K18 Bead Border Ring
肌に溶け込み、さりげなく視線を集めるスキンリングです。
ほどよいアクセントになってくれます。

・chou chou twin ring
手でつけたテクスチャーが特徴の手仕事を感じるデザイン、和服との相性も良いです。
シルバー、ゴールドをセパレートでつけられるので、ボリュームの調整できます。
着物にも優しい形状です。

・Classic Knot Ring GOLD
結び目のようなデザインで、ノットのボリュームは抑えた柔らかな曲線はナチュラルな印象を与えます。
クラシックなデザインなので、着物との相性も良いです。

Flower Ring
和服でよく使われる花がモチーフにされたもの。
オーダーメイドで組み合わせを選べるので、着物のカラーとストーンの色を合わせるなどあなただけの組み合わせ方ができます。


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